パートという働き方について

パートは「パートタイム」の略ですが、文字通り一日のうちのある一定の部分のみ仕事に従事するという意味です。労働関連各法では、パートといえども正社員と同等に扱わなければならない労働条件が数多くありますが、例えば仕事中のケガは、明らかに仕事に起因するものである場合、労災保険が適用されます。このように、「パートだから社員さんとは違う」という条件は逆に少なく、同じ職場で働く者であれば、雇用形態の違いにかかわりなく、雇用する側はパート労働者にも正規雇用者とほぼ同等の扱いをしなければならないと法で定められています。
また、主にパート勤務の主婦の方が最も気になる部分が、「103万円の壁」と「130万円」の壁ではないでしょうか。これはご主人の扶養の範囲の中で働く場合に起きることです。103万円は所得税の壁です。これを超えたからといってたちまち負担が大きくなることはあまりありませんが、一方の130万円の壁は、健康保険や厚生年金などの社会保険の扶養の枠です。この壁を超えると、ご主人の扶養という枠からはみ出ることになり、負担額が大幅に増えることがありますので注意が必要です。
ところが、2016年10月より「106万の壁」が登場することとなりました。これは今の社会保険加入の要件である130万円を引き下げ、106万円が社会保険加入の壁になるというものですが、これは勤務先の企業規模や週の労働時間等によって条件が異なりますので注意が必要です。